泣ける程に愛してる。
「咲、、、座ってくれる?」
啓人は静かにそう言った。
わたしは今から、何を言われるのかを分かっている。
今すぐ逃げ出したい気持ちでいっぱいだったが、わたしは啓人の隣に腰を掛けた。
「今日が、、、何の日か、分かってるよな?」
「、、、うん。」
「咲、、、この一年、俺が勝手に言い出したことに付き合ってくれて、ありがとう。本当に感謝してる。」
啓人の言葉にわたしは手に力が入った。
啓人、やめて、、、
もうその先は言わないで、、、
「離婚届、、、俺の欄は、もう埋めてある。あとは、咲が書いてくれれば、俺が手続きしとくから。」
書きたくない、、、
啓人は離婚届をわたし側にスライドさせると、ボールペンを側に添えた。
わたしは涙を堪えながら、震える手でボールペンを手に取った。
そして、ゆっくりと自分の欄を埋めていく。
書き終えると、わたしはボールペンをテーブルに置き、堪えきれず流れてきた涙を手の甲で拭った。
「ありがとう。これで、咲を解放してあげられる。」
啓人はそう言いながら離婚届を手に取ると、「咲、最後にちょっと話してもいい?」と言った。