泣ける程に愛してる。

唇を離すと、わたしたちは見つめ合った。

そして、微笑み合う。

「じゃあ、咲、、、これからもよろしく。」
「うん。」
「お互いしわくちゃになっても一緒だぞ?」
「うん。」
「俺が禿げても、見捨てるなよ?」

そう冗談を言う啓人の言葉にわたしは笑った。

「じゃあ、わたしの姿がどう変わっても、捨てないでね?」
「当たり前じゃん。咲は咲なんだから。」

そう言って、啓人はわたしを抱き締めた。

「咲?」
「ん?」
「今夜は覚悟しろよ?」
「へ?」
「この一年、毎日隣で好きな女が寝てるのに、我慢し続けたんだぞ?それがどれだけツラいことだったか、分かるか?」
「え、、、それって、、、」
「我慢してきた分、手加減出来る自信ないから。よろしく。」

啓人の言葉に赤面していくのが分かる。

その夜。
入籍記念日の夜。

わたしたちは一年経って、初めて身体を重ね、一つになった。

それはとても長い夜で、お互いがクタクタになるくらいまで愛し合い続けた。

そして、わたしたちはキスを交わしたあと、幸せに包まれ抱き合いながら眠りについたのだった。


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