妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
 そこでイフェネアお姉様は、出されていたケーキのことを指摘した。
 それらは、それぞれ違った種類のケーキだ。普通のショートケーキに、チョコレートのケーキ、チーズケーキにモンブランとある。
 そのどれを食べるのかの選択権を、イフェネアお姉様は私とロヴェリオ殿下に渡してきた。とりあえず私は、殿下の方を見る。

「クラリアから選んでくれ」
「いいんですか?」
「レディーファーストは当然のことだからな。俺も一応、紳士を目指している」
「……ロヴェリオ殿下は、今でも立派な紳士ですよ。えっと、それならこれを」

 ロヴェリオ殿下に譲られて、私はショートケーキをもらうことにした。
 そもそも私は、こういったケーキというものをあまり食べたことがない。故に、最もメジャーだと聞いているそれを選ぶことにした。

「というか、レディーファーストならイフェネア姉様から選んでもらうべきだよな……ウェリダン兄様、その辺りはどう思いますか?」
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