相思相愛・夫婦の日常~ひか♡ちな編~
〜光琉 side〜


ずっと、好きだった。

意識し始めたのは、いつかはわからない。

でもいつの間にか、常に姿を探し、目で存在を追っていた。

初めて雷太にちなちゃんへの想いを伝えたのは、確か中学生の時。

その時ちなちゃんは、小学生。

しかしちなちゃんは、小学生の段階で既にびっくりするくらい綺麗だった。

リナさんの娘ってこともあって、モデルにスカウトされることも一度や二度じゃない。

『雷太』

『ん?』

『ちなちゃんって、彼氏いるかな?』

『は?
いるわけねぇじゃん!』

『ほんと!?
じゃあ…告ってい?』

『は?ダメ』

『なんで!!?』

『誰にも渡さねぇよ!』

雷太に、全力で拒否された。
雷太はちなちゃんのことになると、不機嫌になることが多かった。

ちなちゃんと会う時は、必ず雷太がついてきた。

二人で会うなんて、もってのほか。

それでも俺は、何度も雷太に“ちなちゃんに告白させてほしい”と頼んでいた。

ちなちゃんに断られるなら、まだ諦めがつく。
でも、雷太は“告白することすら”させてくれなかった。

そしてやっと『ちなが高校生になったら告っていいよ』と、言ってくれた。

でもそのすぐ後に、死んじゃったけど……

俺が告った時のちなちゃんの笑顔を、俺はきっと一生忘れない。

ふわりと微笑んで、少し目を潤ませ『うん!私も、ひかくんのこと好き!』と言ってくれたのだ。

あんな綺麗な笑顔は、初めてだった。

“ちなちゃんは、俺が一生守り抜く”

その時に誓った。


――――――――――
――――――…………………
そして今、俺の腕の中で眠っているちなちゃんを見つめている。

着物姿だったから、俺のスウェットをワンピースのようにして着てるちなちゃん。
俺とちなちゃんは倍くらい身体の大きさが違うので、かなりぶかぶかだ。

しかもちなちゃんは寝てる時、俺の着ているスウェットをキュッと握りしめて眠る。

その姿があまりにも可愛くて、俺はなかなか眠れない。

「やっと、手に入れた……!」

これでちなちゃんは“俺だけのモノ”だ。

これからは俺がちなちゃんを独り占めしても、誰にも何も文句は言われない。

ずっとこの日を待っていた。

「ちなちゃん、覚悟しててね?」


俺は、雷太や雷武と違う。

“旦那として”ちなちゃんを独り占めするから……!


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