相思相愛・夫婦の日常~ひか♡ちな編~
そして千波達は、恋バナで盛り上がっていた。

「――――でさ!とにかく、重くて……」

「まぁ…ね…
でもさ、心配してくれてんだからいいじゃん!」

「でも、ウザくない?
ベタベタ抱いついてきたり、何処に行くのもついてきたり、いちいち聞いてきたり!」

「まぁね…(笑)」

「“何処行くの?”“誰と会うの?”“いつ帰るの?”ってさ!」

「あー、そこまで来るとウザいかも…(笑)」

「………」
(そ、そうなんだ…
私、ウザいんだ……)

千波は、すみれ達の話をただ黙って聞いていた。
そして、心配になっていた。

今朝のことを思い出したからだ。

つい不安になって、会社までついていこうとした自分。

(確かに駅でひかくん、嫌そうな顔だった……!
“ウザい”って思われてたんだ!
いや、それどころか嫌われたかも!?)

「………ちな?」
「ちなー、どーしたー?」
「ちなー!」

「……っ…へ?」

「どうしたの?」
「なんか、顔色悪いよ!?」
「大丈夫!?」

「え?あ、だ、大丈夫、大丈夫!
あ、私!用事思い出したの!
帰らなきゃ!
今日、本当にありがとう!
また、連絡するね!」

まくし立てるように言って、店を出て行ったのだった。

そして千波は、その足で光琉の勤める会社に向かっていた。

“嫌われたのでは?”と不安になり、足が向いていたのだ。

しかし大きなビルを前に、ふと我に返る。

「……って…この行為こそ、ウザいじゃん私…」
そう思い直し、おとなしく自宅マンションに帰った。


そして………

「ただいま〜!」
光琉が帰ってくる。

「はっ!
……………よし!!距離を保って、ウザくないようにしないと!」
自分自身に言い聞かせ、千波は玄関に出迎えに向かった。

「おかえりなさい!」

「ただいま!」

「………」
(うぅ…既に、抱きつきたいぃ…)

「………」

「………」
(抱きついて、スリスリして、匂い嗅ぎたいぃー!!)

「ん?ちなちゃん?」

「あ…えーと……
あ!今日、ごめんね!
無理矢理、駅までついてったりして…」

「ううん!
大丈夫だよ!
着替えてくるね!」

千波の頭をポンポンと撫で、寝室にあるクローゼットに向かった。


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