相思相愛・夫婦の日常~ひか♡ちな編~
「ちなちゃん、キスより先に手を見せて?」

「大丈夫だよ?
ただの、捻挫なの」
右手を後ろに隠す。

「でも、見せて?」
優しく千波の手を掴んだ。
そして、包帯の上から優しくさする。
「痛い?」

「痛くないよ!」

「ほんとに?
無理はしないでね?」

「うん、大丈夫!」

そして、着替えるために寝室にあるクローゼットに向かう光琉。
千波も、当然のようについて行き、話しかける。

「ひかくん、今お腹いっぱい?」

「ん?うーん…いっぱいではないかな?
職場のみんなで、仕事終わりにファミレス行って食べて帰っただけだから」

「ほんと!?
じゃあ、ハンバーガー食べよ?
あ!それか、カツサンドもあるよ!」

「うん…!
でもどうしたの?そんな沢山…買ったの?
あ!まさか、俺と食べようとして買ったまま待ってたとか!?」

「違うよ(笑)
メッセージいれた通り、お弁当食べたよ!
ハンバーガーはね、ひかくんと食べたくてコンビニで買ってきたの!
ほら、ひかくん好きでしょ?
で、カツサンドはイタノさんがくれたの!」

「………は?
なんか、聞き捨てならない言葉が出てきた…」

「え?」

「“イタノ”って、隣の奴だよね?」

「え?う、うん…」
(“隣の奴…”
な、なんか…言葉にトゲがある…)

「どうして?隣の奴が、カツサンドくれたの?」

「心配してくれたの。
手首の捻挫。
私が一人暮らしって思ってたみたいで、ほら、右手首だから…
“大変でしょ?”って言ってくれて…」

「どうして、手首の捻挫のこと知ってるの?」

「イタノさん、整形外科の先生みたいで…」

「奴の病院に、ちなちゃんが行ったってこと?」

「うん」

「知ってたの?
奴が、整形の医者って」

「ううん。
たまたま行ったら、いたの。
ここから一番近くて、評判がいい病院を調べて行ったから」

「そっか」

「ひかくん…」

「ん?」

「怒ってる?」

「ん?ううん!怒ってないよ!
“ハンバーガー”食べよ!
ちなちゃんが買ってきてくれたし!」

「うん。
あ…カツサンドは?
ピリ辛で、美味しいらしいよ?」

「あー、そうだね!」

にっこり笑っているが、やっぱりどこか恐ろしい雰囲気を漂わせていた。


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