相思相愛・夫婦の日常~ひか♡ちな編~
〜光琉 side〜


ちなちゃんが、ゆっくり目を開けた。

「ちなちゃん!」

「あ…ひかく……」

「ちなちゃん、良かった!」

優しく頭を撫でると、ちなちゃんは「あれ?私…なんで…」と不思議そうに起き上がった。

近くで項垂れている秀弥って奴を見て、切なく瞳を揺らした。

「何も、してないよね?」
俺に問いかけてくる、ちなちゃん。

「え?」

「ひかくん、手、出してないよね?」

「うん」

「良かった…
パパやママ達は?」

ちなちゃんがそう言うと、雷武達も心配そうにちなちゃんを見た。
そんな雷武達を見てちなちゃんは、ホッとしたように笑った。

少しして永幸が呼んだ警察が来て、秀弥が連行されていく。

ちなちゃんは、秀弥に声をかけた。

「もう、やめてください。
こんなことしても、パパ達は絶対に手を出さない!
……………秀弥さん、本当は淋しいんですよね?」

「え?」

「昔は、パパ達と仲が良かったんですよね?
てことは、また仲良くしたいんですよね?
だったら、尚更もう暴力はダメです!
ちゃんと更正すれば“また”昔みたいになれますよ!きっと」

ボロボロな身体でちなちゃんは、秀弥に優しく語りかけていた。

それはまるで、女神みたいだった。

秀弥はただ…頷いて、パトカーに乗り込んだ。

それを見送ったちなちゃんは、フッ…と力が抜けたように意識をなくした。


「あとは、俺が……」

雷武達と別れて、自宅マンションに帰った。
ちなちゃんを裸にして身体を拭き、着替えさせて手当てをした。

ベッドに眠るちなちゃんの頭をゆっくり撫でていると、ちなちゃんが目を開けた。

「ちなちゃん?」

「ひかくん…」

「大丈夫?」

ちなちゃんは頷き、ゆっくり起き上がった。
俺はそれを支えながら、横に座り直した。

「ひかくん、心配かけてごめんね」
そう言ってきたちなちゃんに、首を横に振った。

でも……

「どうして、助けを求めてくれなかったの?」

俺は、ずっと思っていたことを聞いた。

「え?」

「ちなちゃんは、甘えん坊だけど……
“本当に辛い時”俺に甘えないでしょ?どうして?」

ちなちゃんは、ふわりと笑って俺の頭を撫でた。
そして言った。

「辛くなんかない。
ひかくんを守れるなら………!」


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