上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 カッとしたらもう止められなかった。

「誰の子供なら産めるんだよ。なんで俺の子は産めないわけ?理由は?」

 まさか本田の子供を産むとか言う気じゃないだろうな?言いようのない嫉妬が湧き上がってくる。

「……迷惑になりたくないです」

「迷惑?それ今さらだろ。そもそもそんなことは理解したうえでこの関係を始めてる。理由になってない」

「あの時とは違います!迷惑の意味がわかってなかった!私が、なんにもわかってなかったんです!」

 あかりが泣きそうになりながらそう言い返してくるから聞いてやりたいが、感情が立った俺は全然大人しく聞いてやれない。

「確かに、あかりはなんにもわかってねぇよ。こんなのおかしいんだよ、欲しいだけで作るもんじゃない、あかりの気持ちだけで産むなんてエゴだ、でもその覚悟があるってわかったから俺はそれに応えようって思ったんだよ。それを今さら何言ってんだ……しかも俺に迷惑?意味が分からん」

「……産めるなら産みたい……」

 呟くような言葉に顔を上げたら、あかりの涙をこぼした瞳とぶつかった。

「産むなら……樹さんの子供が産みたい」

「……」

「でも、そうしたら……」

 そのまま顔を手で覆って泣きじゃくるから――。
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