上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 言葉を包むこともなく、ハッキリと言ってしまった。

「ありえないんですけど」

「なんで?」

「ありえないです、本田くん?ないです、間違ってもないです、無理です、無理ですよ、嫌です」

 ひどい言葉を一気に並べて言ってから本田くんに悪い気になったが本音なので仕方がない。絶対嫌だ、心の中でももう一度思った。

「ありえないの?本当に?」

「本当に、絶対ありえません」

「本当はちょっとでもいいなもないの?」

「ないってば!しつこい!樹さん!」

 思わず素で噛みついた。それに不破さんがプッと吹き出すからわざとだったのだと気づく。

「も、もぉ……ふざけすぎですよ?」

「ごめん、ないって何回も言わせたくて」

 意地が悪い、と思うものの、どうしようもなく可愛い笑顔を見せるからキュンとする。

「私は、不破さんだから……樹さんだからお願いしますって言ったんです」

 誰でもいいなんてもう思えない。子どもを産む手段として精子を買うなんてこともう出来るわけがない。

「私、樹さんが――」

 そこでまた口を塞がれた。
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