Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
「そんな・・・。包丁には指紋がなかったのよ?」
「包丁の指紋は私が拭きました。もしかしたら自分の指紋が付いてるかも・・・って思って。小夜さん・・・私、どうしたらいいんだろう・・・」
「玉穂ちゃん・・・。」
小夜は目の前の玉穂を痛ましい思いでみつめた。
まるで少し前までの自分を見ているようだ。
いや、自分よりこの子は辛い思いを抱えて生きてきたんだ。
私はいつでも逃げられたけれど、この子には逃げ場もなかったんだ・・・