Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー

たった3日部屋を空けただけなのに、桂木の部屋が懐かしく感じた。

ソファには桂木の部屋着が無造作に置かれ、その荒れた様子はそのまま桂木の心の内のような気がした。

私はそんなに桂木さんに想われているの・・・?

小夜は切ない気持ちで、部屋の片付けを始めた。

見ると、ソファの上に写真が印刷されたA4判の用紙の束が置いてあった。

桂木が署から持ち帰り、置き忘れて行ってしまったものらしい。

捜査資料・・・?

見てはいけないと思いつつ、視線の先の写真に目が釘付けになった。

それはショッピングピンクと黒のワンピースを着た女性が、マンションのエントランスから出て行く写真だった。

その写真資料には桂木の字で『落合広之のマンションの監視カメラに映っている女。どこかで見た?真犯人か?』とメモされている。

小夜はその姿に見覚えがあった。


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