Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
式が終わり、小夜はみのりとホテルの化粧室に入った。
小夜が個室に入った直後に、二人組の女子が甲高い声で化粧室に入って来た。
その声には聞き覚えがあった。
大学時代のサークルの後輩だった日下部紀子と荻野美緒だ。
ふたりは洗面台で化粧直しをしながら声高に今日の式について採点を始めた。
「今日の式、何点だった?」
「うーん。65点ってとこかな?」
「うわー、美緒は手厳しいな。私は80点。全体的な雰囲気は悪くなかったと思う。」
「でも花のランクがね・・・あのドレスもちょっとダサい。」
「たしかに!あのデザインでフリルはないよねえ。」
はははっと笑い、その後ふたりは若干声を小さくした。
けれど小夜にはその声がハッキリと耳に届いた。
自分の名前が出てきたからだ。