Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー
病院からアパートへ帰った小夜は、その後会社も無断欠勤し、ずっと布団の中で蹲っていた。
幼虫のように暗く狭い場所に、いつまでも埋もれていたかった。
何も食べたくないし、何もしたくない。
何もかもが空しかった。
自分が生きていて何になるのだろう。
ただ蔑まれるだけ。
ただ踏みつけられるだけ。
ただ奪い取られるだけ・・・
たったひとつの拠り所だった、自分の中で確かに息づいていた命も、儚く消えてしまった。
もう死んでしまいたい・・・
2週間経った頃、会社から辞表届を出すようにとの書面が届いた。
小夜は送られてきた書式に名前と印を押し、それを会社へ返送した。