Embrace ーエリート刑事の愛に抱かれてー

小夜は大きなボストンバッグに着替えや必要最小限に必要な荷物を詰めて、桂木のマンションへと匿われることになった。

桂木の車の中で、マシュをいれたケージを抱えた小夜は、もうこのアパートには戻れないかもしれない、と思った。

それでもいい。

広之との空しい4年間が詰まった部屋など、なんの思い入れもない。


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