甘い微熱ーセフレから始まる恋ー
パソコンを立ち上げると、丁度始業時間を告げるチャイムが鳴り響く。

毎朝溜まったメールを確認するところから始まり、積み上がっている申請書類のチェックや鳴り響く電話の対応にひたすら追われる。


仕事というのは、時に便利なものだ。

忙しいと、余計な考え事をしなくて済む。


ランチは、大抵コンビニでおにぎりとサラダを買う。

おにぎり片手にSNSを徘徊して、学生時代の友人の子育てインスタにいいねを押す。


変わり映えのしない日常の中で、友人たちの環境だけは少しずつ変わっていく。

離れていてもこうして互いの近況を知れてしまうツールは、自分の置かれている環境を突きつけられて時に残酷だ。
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