甘い微熱ーセフレから始まる恋ー
「だろうな、水飲む?」

「んー」


鞄の中からまだ開けられていないペットボトルを取り出した向井くんは、あまりに用意周到すぎる。

蓋まで開けてくれた向井くんからペットボトルを受け取り、アルコールを薄めるように水を流し込む。


「ぷはっ」

「溢れてる」


唇の端から垂れていた水を彼の唇が掬い取って、一瞬時が止まった。


「なに、してんの」

「介抱?」
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