甘い微熱ーセフレから始まる恋ー
爽の瞳が、私を映す。

潤んだその瞳は、私が爽を好きになったあの時と同じで透き通った綺麗な色をしていた。


「ずっと、謝りたかった…」


私の手を取った爽の手が、震えている。


「これ、受け取って欲しい」


爽が鞄の中から取り出した厚みのある茶封筒を、私の手に握らせてきた。


「何、これ」

「まだ全然足りてないけど、少しずつ返すから」
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