甘い微熱ーセフレから始まる恋ー
「仮にまた何かあったとしても、もう向井くんには迷惑かけないようにするよ」


そう返したら、向井くんが手にしていた缶ビールをテーブルの上に置き、頬杖をついて私を見た。


「何それ」

「何って、そのままの意味。だって、爽のことは向井くんには関係ないことだし…」


視線を逸らそうとした私の両頬を指先で摘んだ向井くんの右手によって、無理矢理顔の向きを戻される。


「関係なくない」


真っ直ぐに私を見据えるその視線が嘘か誠かわからず、いつだって私の心を揺さぶるからやめてほしい。
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