どん底貧乏美女は夢をあきらめない
そんなこんなで、思いで深いパリを後にして二日後の早朝に、電車でプロヴァンスに移動した。

美玖と大吾は熟女の二人組にもう突撃されることもないので、ゆったりとプロヴァンスを楽しんだ。

でも大吾は時々後ろを振り返ったり辺りを見回したり不審な行動をしていた。

よっぽど熟女二人組に懲りたのだろう。

でも、プロヴァンスではレンタカーを借りて大吾が運転をしてくれて、鷹ノ巣村を巡ったり、ちょうど七月の上旬でラベンダーの時期でもありセナンク修道院にも寄ったのだが、ラベンダーが満開でその光景と漂うラベンダーの心癒される匂いにしばし言葉もなかった。
修道院の建物の前庭に紫の花が整然と咲き誇り、その景色だけでなく匂いにも癒されて二人で1時間くらいボーとベンチに座っていた。

セナンク修道院はラベンダーで有名だが、その建物も歴史的な貴重なものでロマネスク様式だと大吾が教えてくれた。

中も見学できるという事で修行僧の方が案内してくださった。

中庭を取り囲むように回廊があってとても美しい石造りの建物で大吾も美玖も圧倒された。

中庭もきちんと手入れがされていて修道士の方たちの努力の賜物なのだろう雑草も生えていなかった。

仰々しい飾りも何もなく経年変化で石造りの建物はいい感じに古びていて趣がある。

二人とも建築の専攻なのでこういう時は話が合って楽しい。

建築的に建物を見るので多分視点が他の見学者とは違っていると思う。

特に大吾の講義を聴きながら見ると建物の素晴らしさが余計にわかって美玖は専用講師付きで贅沢な見学を楽しめた。

ショップも併設されていて、ラベンダー関連のグッズやはちみつも売っていた。

ここの収益が修道士たちの生活を支えているという事なので、お土産にラベンダーのポプリや石鹸、はちみつを沢山買って帰った

プロヴァンスには鷹ノ巣村と呼ばれる村があちこちにある。

昔近隣からの侵略に備え高い山の頂上に村を作ったらしい。

それぞれの村は特徴があり今では立派な観光地としてたくさんの観光客が押し寄せている。

バスや鉄道が通つているわけではないので、ツアーのバスで行くか個人ならレンタカーで行くか一日タクシーをチャーターするくらいしか方法はないようだ。

ここでも写真を撮りまくったのは言うまでもない。

ゴッホが療養していたところが博物館のようになっていて一般に公開されていた。

ここでゴッホが描いた絵などもあちこちにあって、その風景が変わっていないことが素晴らしいと感動した。

有名な糸杉もそのまま残っていた。

100年以上たつのにその風景がそのまま残っている事に二人とも感動した。
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