どん底貧乏美女は夢をあきらめない
二人っきりで過ごしたプロヴァンスは本当に楽しかった。

最後にニースで一泊して帰りはニースからパリ経由で東京に戻ってきた。

パリから戻ると仕事がわんさかわんさか押し寄せて、大吾も美玖も寝る間を惜しんで働いた。

まずは由美子のマンションをパリスタイルにリノベーションしなければならない。

モールデイングやチェアレールを使いリビングダイニングは上品でエレガントなパリスタイルに寝室は天井に付け梁をしてレンガを貼って漆喰を塗りこめ田舎家風のアンテイーク感のある落ち着いた部屋を提案すると由美子はとても気に入ったようで、パリとプロヴァンスの両方が楽しめるわねと言って喜んでくれた。

リビングに三畳ほどの書斎を作った書類仕事をするスペースなのだが、あまり家では仕事はしないらしいが大切な書類はやはり自宅で保管したいようで書斎というより趣味の部屋のような可愛い系の内装にした。

由美子の好きなラベンダー色を壁の一面に塗り天井にはメダリオンを付けて小さなシャンデリアをつるし、反対側の壁には壁一面に扉のついた本棚になっている。

由美子はこの空間が気に入ってラベンダールームと名付けた。

”そのままやん”と思ったものの素敵ですねと言っておいた。

開口部にはドアを付けずアールにしてモールデイングを回してデコレーションを施したので、おしゃれな開口部になった。

リビングにはまきが燃えているようなガスストーブを設置し周りを白いレンガで囲んでマントルスペースを作った。

キッチンは実用性重視で洗濯機もビルトインさせて家事動線を短く効率的にした。

フルタイムで働く女性なのでなるべく家事は手短に済むような動線を大吾が考えてくれた。

パントリーにはワインセラーも備えられている。

キッチンはなるべくすっきりと整頓できるように家電もすべて収納するように考えてデザインした。

美玖がパリやプロヴァンスに行ってみたり感じたりしたパリを表現したのだが由美子は完成すると大喜びで涙ぐんでいたのには美玖も感動した。

お客様に喜んでいただけるのが何よりうれしい。

由美子は経営するカフェもパリスタイルに改装したいと言ってくれて、次なる仕事のオーダーもいただいた”やったあ”と心の中でガッツポーズした。
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