イマドキ♡
話したいこと
「もうっ、めちゃ慌てたよぉ!」

私は、アイスティーの入った、ストローの差さった、プラスチックカップをカウンターに勢いよく置いた。

「まぁ、確かにそれは慌てるね。それにしても神対応王子様も思い切ったことをするものなんだね」

かなが微笑して答えた。

ファストフード店をやっぱり混み合ってる。
私たちが、いくら名門高校の生徒だったとしても学校帰りに寄りたくなっちゃう。

今日の出来事を一通り話して幾分かすっきりした。

なんて言ったって、私、カレカノしてるんだよ、とか、告るために来たんだよ、とか言われたんだもん。
それは、その場しのぎの嘘ってわかってても、ドキドキしちゃうんだよ・・・!

なんか、佑都さんと出会ってからずっとドキドキしてる気がするな。


「でもさ、せっかく『告るため』とか言われたのに、それがその場しのぎの嘘っていうところが口惜しいところだよね」

七瀬ちゃんがふぅっと儚げに息を吐いて言った。

「その場しのぎの嘘・・・・?」

その時、かなでも、心でも、七瀬ちゃんでもない声が聞こえた。
それは、私の心をいつもドキドキさせる時に聞こえる声で。
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