眠り王子と夢中の恋。
朝霧くんは心配性?らしく私が離れるとすぐに注意されてしまう。

これで注意されるのは6回目だ。

「ええ……朝霧くん厳しい」

「食べる時とかは別にいいけどさ。
 またああいう人たちに誘拐されてもいいの〜?」

「やっ、いやすぎます!」

慌てて駆け寄り、ギュウっと手を繋いだ。

するとなぜか繋いでない方の手を目元に当てて空を仰ぐ朝霧くん。

「……やっべー、かわいい」

「?」

「や、なんでもない。選ぼ」

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