逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 彼女は、話題になったエピソードがリスト化されたページを開き、私に見せた。どう答えるべきか迷ったが、それらは確かに私が担当した回だ。私は頷いた。

「恋愛経験がないのに、どうしてそんなに人の心に響く恋愛のシナリオが書けるの?」

 広瀬さんの言葉に、私は思わず目を見開いた。恋愛をしていなくても、書けるものだと思っていたけれど……。

 そう考えてから、ふと思い当たった。もしかして、広瀬さんが言っているのは、登場人物の感情のリアルさのことなのだろうか? だとしたら、私にも少し心当たりがあった。

「さっき取りに行った手帳が……理由でしょうか。嬉しかったこと、悲しかったこと、怒ったこと……すべて書き留めて、後で見返しています」

 そう言って、私はバッグから手帳をすべて取り出し、テーブルの上に並べた。角の擦り切れた分厚いものばかりで、30冊近くある。

「ご覧になりたければどうぞ。人の名前は書いていませんし、キーワードばかりなので、私以外には分かりにくいかもしれませんが」
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