逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
「蓮さん、姉ちゃんをよろしくお願いします。……やば、クセになりそうなぬくもり……」

 ハグを解いたあと、祐介は少し照れたように私を見て、わざとらしく手のひらを出してきた。

「で、姉ちゃんからのプレゼントは?」

──あ、忘れてた。

 でも、ちょうどいいものを持っていたことを思い出す。

 「……ちょっと待ってて!」

 エディターズバッグを引き寄せ、私はゴソゴソと中を探る。目当てのものはすぐに見つかった。

 封筒から中身を取り出し、もったいつけて祐介の前に差し出す。

「さあ、姉ちゃんからのクリスマスプレゼントだ。ありがたく受け取りたまえ」

 祐介はそれを受け取り、すぐに目を見開いた。

「うわ、マジで? 温泉旅館のペアチケットじゃん! 姉ちゃん、いつもウェハースとか麦チョコとかしかくれないのに」

「私だってたまには太っ腹になるの。伊吹くんと行ってらっしゃい」

 祐介は満面の笑みでチケットを見ていたが、裏返した瞬間、ピタリと手を止めた。

「……って、姉ちゃん、これ『ご当選品』って書いてあるけど」

「細かいこと言わない! 価値は一緒だから!」

 隣の蓮さんが楽しそうに笑った。つられて、私も祐介も笑い出す。

 あたたかくて、穏やかで──どこまでも、優しい夜だった。

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