そばにいるって、君が忘れないように
私は安心した。
足の力が抜けるのを感じる。
その場にしゃがみこむと先輩たちが駆け寄ってきた。
のどか、大丈夫だった? と純斗くんが背中を擦ってくれている。
「うん……」
私は震えている自分の手を止めようと、自分で自分の手を握った。
それと同時に、瞼《まぶた》も、唇も肩も震えてしまう。
すると、純斗くんは私の手を上から強く握った。
「ありがとう……」
私が言うと、純斗くんは優しく微笑んだ。
「ったく! なんちゅう女や!」
キングは自分の髪をワシャワシャにしながら言った。
相当みんな怒ってるな……。
あの純斗くんや優弥先輩でさえ、眉間にシワがよっている。
「次、アイツに話しかけられても相手にしなくていい。無視しろ、いいな?」
創先輩は私にそう言った。
創先輩の目には燃えた火のような、雷のような、そんなものが私には見えた。
「のどか、なんかあったらすぐに俺たちに言うんだよ」
亮先輩の声は優しかったが、その奥には隠している怒りを感じ取れた。
「うん……ありがとう」