一途な気持ちは今日も(※3話目大幅編集につき非公開)

「な、え、む、む無理です……!」

動揺しているのがバレバレなくらい言葉がスムーズに出てこない。
そんな私にお構いなく麻衣さんは言葉を続ける。


「クリスマスは男女で過ごすものじゃない。私と一緒にいても虚しいだけよ?」

「そんなことありません!」と、全力で否定した時だった。


♪♪〜〜♪〜

麻衣さんのスマホが鳴り、着信を知らせる。
画面を見ただけで「やばっ」なんて声を出すから、とんでもない、例えばお叱りの電話ではないのかと勝手に想像してしまった。


「ごめん!今向かってるところ」

だけど違ったみたい。
今向かってるって……大嘘つきだ。私の隣で電話してるじゃん。

私が麻衣さんのことをジーっと見ていたせいか、片手を顔の方に上げ“ごめん”のポーズを作る。
フルフルと頭を横に振ると、会話が終わったのか麻衣さんは電話を切った。

< 3 / 34 >

この作品をシェア

pagetop