一途な気持ちは今日も(※3話目大幅編集につき非公開)
「ごめん、これから友達とご飯なの」
「あ、そうなんですね」
よかった。お叱りの電話じゃなくて。
改めてホッと胸を撫で下ろすと、麻衣さんは「今度ご飯行こうね」と言って人混みの中に消えて行った。
麻衣さん、プライベートも忙しそうだなぁ。
いなくなった姿をぼんやりと眺めながらそう思った。
美人で面倒見が良い麻衣さんは周りからの人望も厚く、仕事も出来るからみんなの憧れの的だった。
そんな麻衣さんに、私は入社した時から可愛がられていて、毎日楽しく仕事をすることが出来たんだ。
3つ上の先輩で、お姉さん的な存在。
今度いつ会えるかなぁ……なんて考えながら私は駅に向かった。
♢
電車に揺られ、私はとある場所に向かう。
この時間帯は帰宅ラッシュに巻き込まれるから正直辛い。
だけどその先に待ってる事を考えれば全然苦ではない。