一途な気持ちは今日も(※3話目大幅編集につき非公開)
「そろそろお時間の方……」
そう言われて時計を見れば夜の10時過ぎ。
「えっ……!?」
待って。
ここは確か夜の9時には閉まるはず。
なのに10時って……。
周りを見渡すけど当たり前の如く人はいない。
とんでもないことをしてしまったと思うと、サーっと血の気が引いていくのがわかる。
「す、すみません!」
私は慌ててテーブルの上に散乱させていたメモ用紙等をかき集め、カバンの中に突っ込んだ。
そのまま走ってレジの方に行くと、待っていたかのように年配のお爺さんがこちらを見ていた。
ひえ〜〜。
私どんだけ集中してたのよ。
申し訳ない気持ちでいっぱいなのに「急がなくても大丈夫ですよ」とまで言ってくるから、その優しさに泣きそうになる。
「本当にすみませんでした」
「いいえ、遅いからお気を付けて」
ニッコリと微笑むお爺さん。
とんでもなく迷惑を掛けているはずなのに、なんて優しい人なのだろう。
お会計を済ませた後、もう一度頭を下げた私は急いでお店を後にした。