ごめん嘘、君が好き。
「俺さ、高槻に嘘ついてる。それも多分大きな嘘。」

嘘ってなんのことだろう。

「実は…俺、一ノ瀬のこと好きじゃない。」

は?
危ない、思わず間抜けな声を上げるところだった。

「じゃあ、いつも話してた一ノ瀬さんへって話全部嘘なの?なんでそんなこと…」

言いかけると塔原は決まりの悪そうな表情をして

「あーいや、一ノ瀬へっていうのは嘘だけど気持ちは嘘じゃねぇんだよ。」


先ほどまでの暗い雰囲気はどこへやら私はつい『こいつ何言ってんだ?』という表情をしてしまった。

塔原はそんな私を見て何かを考えるようなそぶりをみせる。

「…なぁ、高槻。今から本当こと言っていい?」

その後、一言そう口を開いた。

「別にいいけど、話逸らすのはなしだから」

「それは分かってる。俺、遠回しにとか出来ねぇから単刀直入に言わせてもらう。」

何を言われるか分からない
期待と不安が押し寄せてくる

「俺さ、高槻のことが…」

私のことが?
なんだか私まで緊張してきた。

「高槻のことが好きなんだ。」

「……うん、今の感じそうなのかなって思ったけど。」

…ってそんな可愛くないこと言ってる場合じゃないでしょ。

どうしよう、嬉しすぎて思考が追いつかない。

「相変わらずだな高槻は。」

そうやって、ふっと笑う。

「うるさいわね。」

つんと、そっぽを向く。

「なぁ、高槻。俺、高槻の返事聞いてねぇんだけど…?」

分かってるくせに。
だからちょっと意地悪してみる。

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