ごめん嘘、君が好き。
それを見た一ノ瀬さんが笑い出したいのをこらえるように両手で口元をおおいだす。

さっぱり分からない。
誰かちゃんと状況説明して欲しい。

「あーえっと...。」

塔原が弁明しようとしどろもどろで言葉探す。
そこでふっとなにかに気づいた顔をした。

「っていうか、俺さっき告ったよな? それでOKもらったし、それでも俺疑われてんの?」

そうきたか。

「それは、そうだけど…、でもそれを言うなら塔原だってずっと一ノ瀬さんを好きって体で私に相談してたじゃない。その上さっきみたいな仲良さそうなの見せられたら、やっぱり私より一ノ瀬さんとの方が相性いいんじゃないかなって思っちゃうでしょ!」

最悪。これただのヤキモチみたい。
まぁ、みたいっていうかそうなんだけど。

でもなんか癪に障るからとりあえず思いっきり睨みつけておく。

「言ってることと、行動が正反対なんだけど!? えっ、それなに新手のツンデレ?」

本気で困っている塔原に、うるさいわね、と返そうとした時、とうとうこらえきれなくなったというように一ノ瀬さんが声に出して笑い始めた。

「あははっ! まって、無理、お腹痛い。あははははっ!」

それから数分間くらい一ノ瀬さんは『まって』『無理』『お腹痛い』の三語で笑い続けていた。

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