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☆☆☆

2話目を読み終わったとき、慶太が来てから15分が経過していた。
「ねぇ、これ全部読むの?」

質問しながら横を向くと慶太の血走った目がこちらを見ていて思わず悲鳴をあげてしまった。

「驚かさねいでよ!」
と怒ってみたけれど、慶太はこちらを見つめるばかり。

それに、顔色もさっきより悪くなってきたみたい。
「慶太今日はもう帰ろうよ。この本、貸してくれるなら読んで来るから」

そう言っても慶太は左右に首をふった。
まだ帰るつもりはないみたい。

「最後の話を読んでみてくれ」
無表情にそう言われてなんだか怖くて、私はまた椅子に座り直して本を手にした。

慶太が最後の話を読めというので本の最後のページから開いてみたんだけど。

「え?」
びっくりした。
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