この小説の続きを探しています。
「はい。俺たち実は正美ちゃんが行方不明になったことを今まで知らなくて。昨日初めてニュースを知って、驚いて、それで家に行ってみようって話になったんです」
慶太が一歩前に出て説明した。
ずっと黙ったままでは怪しまれるから、交互に説明しようと決めていたことだ。
「あら、それでわざわざ来てくれたの?」
「そうです。あの、正美ちゃんは本当にいなくなっちゃったんですか?」
「えぇ……そうなのよ」
慶太の質問に女性の表情が苦痛に歪み、香の心も痛くなった。
こんなことをして申し訳ない気持ちがこみ上げてくる。
「そうなんですね……。実は俺たち、正美ちゃんから本を借りる話になってたんです」
「あら、なんの本かしら?」
「えっと、正美ちゃんが最近ハマっている本で、題名はちょっと、忘れちゃいました」
慶太が頭をかきながら答える。
「もしかして正美が何度も読み返してた恋愛小説かしら? 持ってくるから、ちょっとまっててね」
女性はそう言うと急いで中に引っ込んだ。
それを見届けてからふたり同時にふぅと息を吐き出した。
慶太が一歩前に出て説明した。
ずっと黙ったままでは怪しまれるから、交互に説明しようと決めていたことだ。
「あら、それでわざわざ来てくれたの?」
「そうです。あの、正美ちゃんは本当にいなくなっちゃったんですか?」
「えぇ……そうなのよ」
慶太の質問に女性の表情が苦痛に歪み、香の心も痛くなった。
こんなことをして申し訳ない気持ちがこみ上げてくる。
「そうなんですね……。実は俺たち、正美ちゃんから本を借りる話になってたんです」
「あら、なんの本かしら?」
「えっと、正美ちゃんが最近ハマっている本で、題名はちょっと、忘れちゃいました」
慶太が頭をかきながら答える。
「もしかして正美が何度も読み返してた恋愛小説かしら? 持ってくるから、ちょっとまっててね」
女性はそう言うと急いで中に引っ込んだ。
それを見届けてからふたり同時にふぅと息を吐き出した。