この小説の続きを探しています。
突然慶太に言われて香はヒッと息を飲んで我に返った。
慶太が人混みの中を指差している。
咄嗟にそちらの方向へスマホカメラを向けた。
「どうしたの?」
「今、黒尽くめ人間を見た気がしたんだ」
カメラ越しに見る風景は人が止まることなく行き来するもので、その中に黒尽くめの服の人間は見当たらなかった。
みんな寒そうに顔をうつむかせてコートの襟を立てり、マフラーで顔の下半分を覆って足早に通り過ぎていく。
「行ってみよう」
慶太に言われて香はスマホカメラをしっかりと握り直して歩き出したのだった。
慶太が人混みの中を指差している。
咄嗟にそちらの方向へスマホカメラを向けた。
「どうしたの?」
「今、黒尽くめ人間を見た気がしたんだ」
カメラ越しに見る風景は人が止まることなく行き来するもので、その中に黒尽くめの服の人間は見当たらなかった。
みんな寒そうに顔をうつむかせてコートの襟を立てり、マフラーで顔の下半分を覆って足早に通り過ぎていく。
「行ってみよう」
慶太に言われて香はスマホカメラをしっかりと握り直して歩き出したのだった。