この小説の続きを探しています。
それに、自分たちの前にこの日記が現れた理由もわからない。
「なにかヒントがないかな」

慶太が呟いて再びページをめくりはじめたとき、最後の方のページになにかが書かれていることに気がついて手を止めた。

数ページ戻って確認してみると、そこにはかすれた文字で『著者』と書かれているのだ。

「これ、作者のプロフィールページだ!」
慶太が思わず大声を出す。
香も寒さを忘れてそのページに食い入った。

どの本にも大抵作者の簡単なプロフィールが書かれているが、これにもそのページが見つかったのだ。

今まで自分たちの名前が書かれたページにばかり気を取られていて、短い文章に気が付かなかったのだ。

「作者は誰?」

「このページだけ変色して古くて、文字も読み取りにくいんだ。まるで別の時代の紙みたいだ」

「……慶太、今なんて?」
「別の時代の紙みたいだって言ったんだけど?」
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