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全員の視線がパソコン画面にそそがれ、呼吸すら止まった。



【8月●日

今日で100日目。

100日お参りをすれば自分の願いが叶うと聞いたから、今日こそ私の願いが聞き入れられるはず。

私はもっと書きたい。
書き続けたい。
この命が付きていつか書けなくなるなんて嫌だ。

書きたい作品は自分の寿命だけじゃ足りない。
他の力を借りなければとうてい書ききることはできない。

だからお願いするしかなかった。
きっと願いは叶う。

ソレはすぐそばまで来てる。
肌で感じる】


病的なまでに書くことに執着した日記に香の背筋に寒気が走った。
「やっぱり西羽咲先生は心の病気だったんですか?」

慶太が画面から視線を外して男性に質問する。
男性は苦い表情を浮かべて「たぶんね」と、短く返事をした。

「もっと、なにか書かれてないの?」
香に聞かれて慶太は更に画面をスクロールさせていった。
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