愛を知って涙に幸あれ。
え?なんで?
「メロンパンが、、、何で落ちたの?わたし、そんな落ちるような置き方してないのに、、、」
「優弦かな。」
「えっ?」
「優莉が俺に上半身見慣れないといけないよね?って言ったから、"見せるな!"って怒ったんじゃない?」
幹ちゃんは、有り得ないようなことをサラッと言った。
え?お兄ちゃんが?落とした?
怒って落としたの?
そんなの有り得ないけど、、、でも、そう思わざるを得ないタイミングでメロンパンが落ちたので、わたしはそれを信じてしまった。
「お兄ちゃん?!居るの?!どこで見てるの?!怒りたいのはこっちだよ!何で急に居なくなったのよ!何でわたしを一人にしたの?!わたしがお嫁に行くまで一緒に居てくれるって、言ってたじゃない!!」
わたしがリビングを見回しながらそう言うと、ベランダの窓の方に気配を感じ、ふと振り返った。
すると、カーテンを閉め忘れたベランダの窓ガラスの一部が曇り出した。
それはお兄ちゃんがしゃがめば丁度顔がくる位置で、その曇ったところに文字が浮かび上がってきた。
"ごめんな"
それは紛れも無くお兄ちゃんの字で、わたしはその文字を見て涙が溢れてきた。