愛を知って涙に幸あれ。

結局、夕飯は幹ちゃんが作ってくれて、わたしは食欲が無かったものの、せっかく幹ちゃんが作ってくれた豚の生姜焼を残す事は出来ず、頑張って残さず食べた。

「ご馳走でした。」

わたしがそう言い、箸を置くと、幹ちゃんは「もう風呂沸かしてあるから、入って来い。」と言ってくれた。

「でも、夕飯、、、結局幹ちゃんに作ってもらっちゃったから、後片付けはわたしがするよ。」
「後片付けも俺がやっとくから大丈夫。優莉は、ゆっくり風呂に入って来い。久しぶりの仕事で疲れてるだろ?」

そう言ってくれる幹ちゃんの優しさに、わたしは「うん、、、ありがとう。」と甘えることにした。

そして、お風呂に浸かりながら、わたしはさっきのお兄ちゃんの"ごめんな"を思い出していた。

あれはお兄ちゃんの字だった。
お兄ちゃんと、久しぶりに会話が出来たような気がした。

それは嬉しかったけど、、、でも、やっぱり寂しい、、、

わたしはお風呂に浸かりながらも涙を流し、またお兄ちゃんと意思疎通が出来ないかなぁと、少しの期待をしていた。

お風呂から上がると、幹ちゃんは全て後片付けを済ませてソファーに座っており、わたしが戻って来たことに気付くと、「温まったか?」と訊いた。

「うん。ごめんね、全部片付けまでやってもらっちゃって。」
「別に謝ることじゃないだろ?家事は出来る方がやればいいだけなんだから。じゃあ次、俺入ってくるな。」

そう言って幹ちゃんはソファーから立ち上がると、わたしの頭にポンッと優しく手を置いてから、お風呂場へと向かって行った。

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