愛を知って涙に幸あれ。

リビングに一人になったわたしは、お兄ちゃんの遺影が置いてある棚の方を見た。

メロンパンが棚の上に戻ってる。
幹ちゃんが戻してくれたんだなぁ。

わたしはお兄ちゃんの遺影の前まで行くと、「せっかく買って来たのに、落とすなんて。わたしが食べちゃうんだから!」と言い、メロンパンを手に取った。

そして、さっきお兄ちゃんの字が浮かび上がったベランダの窓の前まで行き、その前で体育座りをすると、メロンパンを袋から半分だけ出してかぶりついた。

お兄ちゃんが好きだったメロンパン、、、

「あー、美味しい。」

そう言って食べながら、また涙が溢れてくる。

わたし、泣いてばっかりだなぁ。
こんなんだから、お兄ちゃんも心配で成仏出来ないんだよね。

「お兄ちゃん、羨ましいでしょ?お兄ちゃんが好きだったメロンパン。食べれなくて悔しいでしょ?」

話し掛けたら、またガラスにメッセージを書いてくれないかな?なんて期待して話し掛けてみるが、窓ガラスには何も浮かび上がらない。

「お兄ちゃん、、、何か返事してよ、、、」

わたしは食べかけのメロンパンを持ったまま、顔を伏せて泣いた。

お兄ちゃんと話がしたい。
お兄ちゃんと笑い合いたい。

お兄ちゃんに会いたい、、、

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