愛を知って涙に幸あれ。
あの日から、わたしは度々ベランダの窓ガラスを見てしまうクセがついてしまった。
またお兄ちゃんが何かメッセージを書いてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を抱きながら生活しているが、あれきりお兄ちゃんからのメッセージが浮かぶことは無かった。
そして、仕事に支障を出してはいけないと思いつつもなかなか仕事が捗らず、30分程、残業してしまう事が増えた。
今日も定時までに仕事が片付かず、少し残って仕事していると、わたしのデスクの端に缶のカフェオレが置かれた。
えっ?と思い、ふと横を見上げると、そこには白浜さんが立っていた。
「これ、良かったらどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
「最近、残業多いよね?大丈夫?」
「あぁ、、、わたしの仕事が遅いだけなんで。すいません。」
「お兄さん亡くしたばかりだもんね、、、仕方ないよ。」
白浜さんはそう言うと、わたしのデスクの隣の椅子に座り、自分用に買って来た缶珈琲を開けた。
「新星さんって、お兄さんと二人暮らしだったんだっけ?」
「はい。」
「じゃあ、今は一人ってことだよね?寂しいでしょ?」
「あ、それは、、、」
わたしは何と答えて良いか分からなかった。
今は幹ちゃんがいるけど、白浜さんに何と説明したらいいんだろう。
兄の親友と暮らしてますって言っても、普通はおかしいと思うよね。
すると、白浜さんが「ねぇ、新星さん。」とわたしを呼んだ。
「寂しいなら、、、俺と一緒に暮らさない?俺、、、ずっと、新星さんのことが好きだったんだ。」