愛を知って涙に幸あれ。
わたしが缶のカフェオレを片手に立ち尽くしていると、部屋着に着替えた幹ちゃんがリビングに戻って来て、「何してんだ?」と声を掛けてきた。
「あ、これ、、、」
そう言って、わたしはカフェオレを幹ちゃんに見せた。
「ん?缶?のカフェオレ?」
「これ、、、さっき話した先輩に貰ったんだけど、、、飲む気になれなくて、、、。飲まない物、お兄ちゃんにお供えするわけにいかないし、お兄ちゃんはブラック派だったしなぁ、、、」
わたしがそう言うと、幹ちゃんは「貸してみ。」と言い、わたしの手からカフェオレを手に取った。
そして、プルタブを引き、開けたかと思うと、幹ちゃんはそれを一気に飲み干したのだ。
「うわっ、甘っ。」
「え、幹ちゃん?幹ちゃんもブラック派だよね?なのに、何で?」
「だって、いらないもんだったんだろ?しかも、キモい先輩から貰って飲みたくないやつ。だから、代わりに俺が飲んだ。」
幹ちゃんはそう言って微かに微笑むと、「優弦だったら、そうすると思ったから。」と言い、空き缶をゴミ箱に捨てた。
「よし、さっさと飯の用意しちまうか。」
そう言って、幹ちゃんは今日も手際良くご飯支度をしていく。
幹ちゃん、、、ありがとう。
わたしはそう思いながら、「わたし、着替えたら洗濯するね!」と言い、部屋へ向かった。
わたしには、幹ちゃんがいる。
姿は見えないけど、お兄ちゃんもいる。
いつまでも凹んでないで、強く生きなきゃ。