愛を知って涙に幸あれ。
ご飯で出来上がると、幹ちゃんは「優莉〜、飯出来たぞ〜。」とリビングのラグの上で乾いた洗濯物を畳んでいたわたしに声を掛けた。
わたしは「はーい!」と返事をし、最後のTシャツを畳み終えると、食卓テーブルへと向かった。
「わぁ!美味しそう〜!」
「リクエスト通り、今日は洋食です。」
わたしは幹ちゃんと向かい合わせに座ると、「いただきます!」と手を合わせ、まず鮭のムニエルを口へと運んだ。
「んー!やっぱり幹ちゃんの料理は最高!いつもありがとうございます!」
「どうしたんだよ、急に。」
「え?思ってること言っただけだよ?幹ちゃんと将来結婚する人は幸せ者だね!」
わたしがそう言うと、幹ちゃんは「結婚、かぁ、、、」と呟き、コンソメスープに口をつけた。
「幹ちゃんだって、いつかは結婚するでしょ?」
「、、、どうだろな。」
「そういえば、幹ちゃんの彼女の話し聞いたことない!今更だけど、今彼女いないよね?!」
「いないよ。」
「じゃあ、今までは?幹ちゃん、絶対モテるでしょ!」
「今の職場は男ばっかだから。学生の時に2人だけ付き合ったことあるけど。」
「え?!2人?!もっと多いかと思った!」
わたしがそう言って驚くと、幹ちゃんは「俺、そんな遊んでるように見える?」と言った。
「いや、そうじゃなくて!モテる人で2人は少なく感じただけ!」
「、、、俺、好きとか良く分かんなくてさ。相手から告白されて、付き合ってみたけど、結局好きになれなくて別れて、、、恋愛って、何なんだろなぁ。俺には、欠落してる感情なのかもな。」
幹ちゃんはそう言うと、鮭を口に運び、白米を食べ、それから小さな溜め息をついた。