愛を知って涙に幸あれ。
「幹ちゃん、そんなことないよ。」
わたしがそう言うと、幹ちゃんは「えっ?」と言い、グラスに入っている烏龍茶を飲もうとする手を止めた。
「幹ちゃんは、まだ好きだと思える人に出会えてないだけだよ!幹ちゃんの感情が欠落してるわけじゃない!だって、幹ちゃんは感情をあまり表に出さなくて分かりづらいだけで、愛のある人だもん!」
「俺が?愛のある人?」
「うん!わたし今、幹ちゃんからの愛を感じて生きてるもん。あ!変な意味じゃなくてね?!家族だからさ!」
わたしの言葉に幹ちゃんは優しく微笑むと、「優莉、ありがとう。」と言い、それから「優莉は本当に可愛いなぁ。優弦の自慢な妹なだけあるよ。」と言った。
そして食事が終わり、片付け、お風呂を済ませると、わたしは幹ちゃんと二人でソファーに並んで座り、テレビを見ていた。
お兄ちゃんと並んでテレビを見てた時は、お兄ちゃんに寄りかかりながらテレビを見てたなぁ。
そんなことを思い出し、わたしは幹ちゃんに寄りかかりたくなってしまった。
「ねぇ、幹ちゃん。」
「ん?」
「嫌だったら、嫌って言ってくれていいんだけどさぁ。幹ちゃんに寄りかかっても、いい?」
わたしがそう訊くと、幹ちゃんは何の躊躇いも無く「いいよ。」と答えてくれた。
「あ、じゃあ、お言葉に甘えて。」
わたしはそう言って、ゆっくりと幹ちゃんに寄りかかった。
幹ちゃんの温もりが伝わってくる、、、
何か、不思議な気持ち、、、
でも、、、
「落ち着く、、、」
わたしはそう呟き、安心から目を閉じた。