愛を知って涙に幸あれ。
「これ、お兄ちゃんに見られてるかなぁ?」
「もし見てても、今日はメロンパンないから落とせないな。」
幹ちゃんの言葉にわたしが笑うと、幹ちゃんは「優莉、明日、、、大丈夫か?」と訊いてきた。
「明日?」
「ほら、、、先輩と顔合わすことになるだろ。」
「あぁ、、、。でも、普段は話すことないし、最近わたしが残業してたせいだから、、、。明日からは残業にならないように頑張る。」
「そっか。でも、俺も心配だからさ、仕事が早く終わりそうな時は迎えに行くよ。」
「いいの?」
「当たり前だろ。優莉は、、、俺の大切な、人だから、、、」
大切な、、、人?
今、大切な"家族"と言われると思っていただけに、少し驚いたが、嬉しかった。
「大切な人かぁ、、、」
「何だよ。」
「ううん。わたし、幹ちゃんの大切な人になれたんだなぁ〜って思って。」
わたしはそう言うと、嬉しさからクスッと笑ってしまった。
「笑うなよ。」
「ごめん!嬉しくて!」
照れているのか、幹ちゃんは顔を背け、自分の首の後ろに手を置いた。
わたしは「幹ちゃん怒らないでよ〜!」と言いながら、幹ちゃんの腕にしがみついた。
「あ、ねぇ。これって、お兄ちゃんから見たらイチャイチャしてるように見えるのかな?」
「もし、そう見えてたら、俺の命はねぇーな。」
そう言って、わたしたちは笑った。
何だか更に、幹ちゃんとの心の距離が縮まってきたのを感じる。
それが嬉しくて、わたしはしばらく幹ちゃんの腕に自分の腕を絡ませながら、寄りかかっていたのだった。