愛を知って涙に幸あれ。
次の日から、わたしは残業にならないように集中して業務に取り組むよう心掛けた。
残業しなくなり、白浜さんと二人きりになる時間がなくなった為、白浜さんと接しなきゃいけないこともなくなり、わたしはホッとしていた。
しかし、週末になり休日前の金曜日の終業後の事だった。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様。」
みんな次々と退勤して行く。
わたしも帰ろう。
そう思った時、バッグの中のスマホが振動した。
スマホを取り出して見てみると、幹ちゃんからのLINEで"今、迎えに行ってるから"と書いてあった。
幹ちゃん、今日は仕事早く終わったんだ。
そう思っていると、「彼氏から?」と声を掛けられた。
その声にゾッとして背筋が凍り付く。
その声は白浜さんで、いつの間にか他の社員さんたちは退勤し、社内にはわたしと白浜さんの二人きりになってしまっていた。
「あ、はい、、、今、迎えに来てくれるみたいで。」
「ふーん。あの、目つきの悪い彼氏?何か怖そうな印象だったけど。」
「そんなことないです。何も知らないのに、印象だけで悪く言わないでください。」
「ちゃんと大切にしてもらってるの?あんな怖い彼氏より、俺の方が優しいと思うし、新星さんを大切に出来るよ?」
白浜さんはそう言うと、わたしに歩み寄って来ようとした。
ヤバい、、、
そう思い、わたしは外に出ようとドアへ向かった。
すると、白浜さんに手首を掴まれてしまった。