愛を知って涙に幸あれ。
そして帰宅すると、幹ちゃんは本当に"すぐ"社長さんに確認の電話をしてくれた。
社長さんは「優弦の妹さんなら、大歓迎!」と言ってくれたらしく、わたしは幹ちゃんが働いている会社で社長秘書として働かせてもらえることになった。
「あとは、今の会社に退職届を出さないとな。」
幹ちゃんはそう言うと、「とりあえず、優莉をあの男から離せそうで良かった。」と言った。
「幹ちゃん、ありがとね。」
「何言ってんだよ。優莉を守るのは、俺の役目だから。」
「ねぇ、幹ちゃん。」
「ん?」
「今日もお風呂あがり、ソファーに座ってる時、寄りかかってもいい?」
わたしがそう訊くと、幹ちゃんは「何だ、そんなことか。」と言い、それから「そんなのいちいち確認しなくたっていいよ。俺には、甘えたい時に甘えてくれていいし、自然体でいろ。」と言ってくれた。
わたしは嬉しさから、つい頬が緩み「うん!」と返事をした。
すると、幹ちゃんはわたしの頬を両手でつまみ「その笑顔、ズルい。」と言った。
「えっ?ズルい?どうゆうこと?」
「何でもない。」
「えっ?!何がズルいの?!」
「だから、何でもないって!さぁ〜、飯作ろう。」
「あぁ〜、幹ちゃん逃げた!」
「今日はパスタだぞ〜。」
そう言ってキッチンへ逃げ込む幹ちゃん。
わたしは幹ちゃんを追いかけ問い詰めたが、結局誤魔化されてしまった。
でも、こんなやり取りも何だか楽しくて、わたしは次第に幹ちゃんに惹かれ始めていたのだった。