愛を知って涙に幸あれ。
すると、突然リモコンが幹ちゃんに向かって飛んできて、間一髪のところで幹ちゃんはリモコンを避けた。
「あっぶねぇー!おい!優弦だろ!」
幹ちゃんがそう言うと、ベランダの窓のカーテンが半分開き、また一部が曇り出し、文字が浮かび上がってきた。
"プンプン"
「"プンプン"って、、、何だそれ。」
「お兄ちゃん、怒ってるみたい。」
「怒ってること"プンプン"で表現する24歳の男がいるかよ。」
幹ちゃんの言葉にわたしは笑い、それからわたしはベランダの窓ガラスの前に行ってしゃがんだ。
「お兄ちゃん。わたしはお兄ちゃんのことも好きだよ。世界で一番大切で大好きなお兄ちゃん。」
わたしがそう言うと、"プンプン"の文字がスーッと消え、また文字が浮かび上がってきた。
"ゆうり大好きだよ"
その言葉を見て、また涙が溢れてきた。
でも、これは悲しい涙じゃない。
嬉し涙だ。
お兄ちゃんと会話出来てるみたいで嬉しい。
お兄ちゃんは、まだこの家にいる。
それが良い事なのか、良くない事なのかは分からないけど、今はそれは考えないことにする。
何だか3人で一緒に居るみたいで、嬉しかったから。