愛を知って涙に幸あれ。

次の日、わたしは幹ちゃんと共に、幹ちゃんが働いていて、これからわたしもお世話になるFCCという会社へ出勤した。

「おはようございまーす。」

幹ちゃんのあとに続き、わたしも「おはようございます。」と緊張気味にオフィスに入る。

FCCのオフィスは、わたしが今まで働いてきた会社なんかと比べ物にならない程、綺麗でお洒落だった。

「おっ、幹太。おっはー。てか!もしかして、その子が優弦の妹さん?!」

既に出勤していた20代半ばくらいの男性が言う。

幹ちゃんは「あとで紹介するから。まずは社長んとこな。」と言った。

そして、幹ちゃんはオフィスの置くの方にある曇りガラスで囲まれている一室へと向かうと、ドアをノックした。

すると、中から「はい。」と女性の声が聞こえてきた。

「比護です。今日から働く優弦の妹、連れて来ました。」

幹ちゃんがそう言うと、「どうぞ。」と声が聞こえ、幹ちゃんは「失礼します。」と言いながらドアを開けた。

「失礼します。」

わたしも幹ちゃんに続き、社長室だと思われる個室へと入る。

中には、デスクの向こう側に座る綺麗な女性の姿があった。

「いらっしゃい。あなたが優弦の妹さん?」

その女性はにこやかにそう言うと、デスクから立ち上がり、こちらへ歩み寄って来た。

< 45 / 77 >

この作品をシェア

pagetop