愛を知って涙に幸あれ。

「え?確かめる方法?何?」

わたしが幹ちゃんを見上げ、そう訊くと、幹ちゃんはわたしを抱き締めた。

すると、ソファーの上に置いてあったはずのクッションが飛んできて、幹ちゃんはクッションからわたしを守るように背を向けた。

「こら!優弦!クッション投げるな!優莉に当たったら危ないだろ!」

リビングのどこへでもない空間に怒る幹ちゃん。

幹ちゃんの背中に当たったクッションが足元に落ちている。

「お兄ちゃん、まだ居るみたいだね。」
「そうみたいだな。」

お兄ちゃん、やっぱりまだ成仏出来ないんだ。

わたしのことが心配だから?
それとも、まだ自分の死を受け入れられてないのかなぁ。

「お兄ちゃん、もしわたしのことを心配してくれてるなら、もう大丈夫だよ!わたし、お兄ちゃんが働いてた会社で紺野社長の秘書として働くことになったの。だから、良い環境で働かせてもらえて、とても感謝してるし、それに、、、幹ちゃんがそばに居てくれるから、寂しくないよ!」

わたしはお兄ちゃんがすぐそばにいると思いながら話し掛けた。

「お兄ちゃんが居ないのは、もちろん寂しいけど、、、その寂しさが消えることはないけど、、、でも、心配しないで?わたし、頑張るから!幹ちゃんが居てくれると、頑張れそうな気がするんだぁ!」

わたしがそう言うと、幹ちゃんはわたしの頭の上にポンッと手を置き、「優莉。俺が支えていくからな。」と言った。

わたしの声掛けに対して、お兄ちゃんからの反応はなかったが、お兄ちゃんはきっと聞いてくれている。

わたしはそう信じて、お兄ちゃんが早く楽になれるように、成仏出来るように願った。

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