愛を知って涙に幸あれ。

「優弦はまだ若いのに、早く出世して優莉ちゃんに不自由ない生活を送らせてあげたいからって、資格もたくさん取って、まだ24歳なのに主任としてうちの会社を支えてきてくれたのよ?」
「え、、、そうだったんですか?」
「そう。だから、お願い。わたしの我儘をきくつもりで、ねっ?」

紺野社長の言葉に、わたしは初めてお兄ちゃんがわたしの為に早く出世しようとしていたこと、たくさん資格を取得していたこと、主任だったことを知り、驚きと共に涙が溢れてきた。

そのあと、紺野社長はタクシー会社に電話をし、タクシーを1台お願いしていた。

「今タクシー呼んだから。タクシー会社には、支払いの請求はうちの会社にするように伝えてあるから、降りる時に支払いは不要よ?今度から、幹太が残業の時はタクシー呼ぶようにするからね。」
「本当に、ありがとうございます、、、。」
「やだぁ〜、優莉ちゃん泣かないで?優莉ちゃん泣かせたら、優弦に怒られちゃうから。」

そう言って、紺野社長は微笑んだ。

お兄ちゃんは、本当に毎日頑張って仕事をしていたんだなぁ。

だから、わたしはお兄ちゃんのおかげでこんなに恵まれた環境に囲まれて生活出来ている。

お兄ちゃんは居なくなってしまったけど、それでもわたしは、お兄ちゃんに守ってもらえているような気がした。

お兄ちゃんが生きている時に残していった愛や努力が、今のわたしの環境を支えてくれている。

ありがとう、お兄ちゃん。

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