愛を知って涙に幸あれ。

「優莉。」

つい、俯いてしまっていたわたしを優しい声で呼ぶ幹ちゃん。

幹ちゃんはわたしを抱き寄せると、「その時がきても、俺は優莉のそばに居るからな。悲しむなとは言わない。二人で泣きながら、優弦を見送ろう?」と囁くように言った。

わたしは幹ちゃんの言葉に泣きそうになったが、グッと堪えた。

まだ、、、お兄ちゃんはまだ居るはず。
だから、泣くのは今じゃない。

そして幹ちゃんはわたしの頬につけていた顔をゆっくりと離し、鼻が触れる距離で見つめ合ったあと、わたしに優しいキスをした。

「さぁ、家ん中入るか。」
「うん。」
「今日は、何作るかな〜。」
「最近買い物行ってないから、食材減ってきちゃってるよね。」
「そうだな。明日の帰り、買い物して帰って来るか。今日はある物全部使って、肉野菜炒めだな!」

そう話しながら、わたしたちは車を降り、手を繋いでマンションへと入って行く。

ずっと一人で抱えてきた気持ちを幹ちゃんと共有出来て、わたしは少し気持ちが軽くなった気がした。

気持ちを共有する、共感し合うって大切なことだなぁ。

やっぱり、わたしには幹ちゃんが居てくれて良かった。

幹ちゃんとなら、、、何でも乗り越えていけそうな気がした。

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